ようこそ
森の学校楠学園
Kusunoki the school in forest

だから学校をつくった

人は一人一人が大切な存在です

世界が大きく変わっている今

この先どうなるか分からない今

大人が 子どもたちにできる贈り物は

生きる力を身に付けられるようにすること


感じる力を 考える力を 動き出す力を

なにより自分自身とまわりの人たち

そして世界の素晴らしさを受け止める

大きな大きな器をつくる手助けをすること


 *   *   *


楠学園は ちいさなちいさな小中学校です

季節ごとに表情を変える自然の中で

いろんな体験と挑戦のできる場所

ひとりひとりの子が 心惹かれるものに出会って

人生という旅の第一歩を踏み出せますように…


A child's world is fresh and new and beautiful, full

of wonder and excitement.

             Rachel Carson

philosophy

本質を見抜く感性を磨く

何でもできる人って身近にいませんか

話を聞いたり本を読んだりして要点をまとめることも

その要点を人に分かりやすく伝えることも

日曜大工で棚を設計して木を切ったり釘を打ったりすることも

ぜんぶ 「何が大切か」という本質をいかに掴むかに掛かっています

いわゆるセンスのいい人はそれが上手いのですね


けれど それは生まれ持ったものだけではありません

何をどう見るかどう考えるかという

『ものの見方・考え方』を身に付けることで

世界はとてもシンプルに捉えることができるようになります

そして同時に 同じものを見ても

より深く理解できるようになります


感覚を磨くのは一朝一夕にできることではない

だからたくさんの経験を通して少しずつ磨いていきたいと思うのです

行動指針

楠学園には 校則がありません

代わりにクレドと呼ばれる行動指針に基づいて判断します

一旦決まったルールも 話し合って変わっていくんです


CREDO

  1. 私は 自分の気持ちと身体を大切にします
  2. 私は 他人(ひと)の気持ちと身体も大切にします
  3. 私は 世界の問題を自分のものとして受け止めます
  4. 私は 自分や世界をよりよいものにする機会を求めます
  5. 私は 「できない」「分からない」と言う前にやってみます
  6. 私は 自分の身嗜みと言葉遣いとふるまいに誇りを持ちます
  7. 私は 八百万(やおよろず)のものに敬意を持って接します


運営会議

毎週一回 子どもたちと『運営会議』を開きます

○博物館に行きたいな

○すきま風が吹いて寒いよ

○今度のイベントで何を売る?当番は?

など やりたいことや改善したいこと,ちょっと困ったことなどを

話し合って みんなで実現・解決方法を考えていきます

一日の流れ

Father in Car Dropping off Daughter

morning meeting

8:10~ 朝の会

朝は基本的に8時までに登校

1時間前に来て好きなことをする子もいます

朝の会は5分で終わることもあれば1時間続くことも! 大事な時間です


Learning time

~10:00 学習

年齢に関わらず いまのその子に合っている学習をします。ドリル学習やまとめノートづくり,論理パズルに歴史漫画。授業をする時は何人か

集まって。西郷文芸理論を取り入れています


program class

10:00~12:00 講師授業

「そのことが好きでたまらない」という方から世界の面白さを伝えてもらいます

音楽・演劇・ART・トランポリンなど

特別講師に来ていただくこともありますよ


Lunch time

12:00~13:00 お昼ご飯

持ち寄った食材でカマド炊きご飯と具だくさんのお味噌汁。体に優しい自然食です

火曜日は自炊の日。献立も材料の割り振りも話し合って決めます。火を使うのは愉しいよ


inquiry

13:00~15:00 探究

午後は基本的に自由な時間

気になることをとことん探究していこう

行きたいところや必要な道具があったら相談に

のりますよ


Review the day

15:00~15:10 ふりかえり

帰りの会で一日を振り返ります

気になることがあったら 言葉にして伝えられたらいいね

いつも満足して帰れたらいいね


かもう親子読書会 *Hana hana * さんが

年に3~4回 読み聞かせに訪れてくださいます

児童文学作家の椋鳩十さん(当時,鹿児島県立図​書館長)からの「母と子の20分間読書」の提唱を​受け昭和37年に始まった活動

声のぬくもりに表情や息づかい… 対面ならではの​あたたかさに満ちた時間です

月に1~2回

の移動図書館車あいあい号が回ってきます

司書さんがそれぞれの子の好みに合わせて本を持​ってきてくださる最高のサービスです


ご挨拶

代表

藤浦清香

 人は誰もが素晴らしい力を持って生まれてきます。それぞれに違っていて,そこに優劣はなくて,特徴があるというだけ。

私は「ちょっと変わった子」でした。けれど親も友達も先生も「この子はこういう子だから』とそのままにしておいてくれた。(もしかしたら見ていて面白かったのかもしれません。)

おかげで大人になるまでほんわかとした世界の中で生きてこられました。

 いま世界がどんどん動いている時代だからこそ,違う力を持った人たちがそれぞれの力を持ち寄って手を携えていくことが必要なのではないかなと感じています。そうすれば世界はきっと,もっと輝いていくでしょう。

 次代を創る子どもたちのために できることを,いま。

鹿児島市出身。読書と工作の好きな子どもがそのまま大きくなった。松田健一教授の下,木材に関わり研究する中で手仕事の意義に気付く。大学院卒業後,知的障碍者福祉施設職員・自転車旅人・小学校教員・起業家支援などを経て楠学園を設立。

顧問・講師

名誉顧問

松田 健一

先生

鹿児島大学名誉教授

木材楽会名誉会員

木材学・木材加工学・技術教育学など

「ものづくり」から人は何を得るのか。ものづくり教育に長年関わってきた私は,制作の過程を体験し,完成させ,使う喜びを知ることが人としての成長に大きく関わっていることを知っています。

 人類は地上を二本足で歩き出したときから,生き抜くために自然に働き掛け,自然の仕組みを理解し,手でものを創り出し,これを生活に活かすことによって成長してきたのです。このことが,人間がホモ・サピエンス(考える人)でありホモ・ファーベル(作る人)でもあると言われるゆえんであります。考えることと作ることの両輪がかみ合ったときに人間は飛躍的に伸びたのです。手は外部の脳と言われるように,手を使うことは脳の発達を促します。また,ものをつくり,それに触れ,慈しむことによって情感が育ちます。さあ手を動かし,働かせよう。考えてはものをつくり,作っては考えることを日常の基本としようではありませんか。子どもたちには良く切れる刃物を与えて,サクサクと切れ味を愉しみながら作らせましょう。

 ものづくりを通して知性と情感が育つことで,豊かなバランス感覚を持ち自立した子どもたちが誕生してくるのであります。


rainbow
rainbow

名誉講師

森本 博和

さん

「九州の海で知らないところはない」と豪語する釣り名人。子どもたちの良き兄貴であり師であり,学園の活動をいつもそっと陰から支えてくださいました。

釣りをしながら語る海の話や魚の形態,気象の読み方,

素材を活かしたお料理と片付けの流儀は実体験に裏付けられた確かなもの。更に写真の撮り方やDTPまで。

 子どもたちからの信頼は,空にのぼられたいまも揺らぐことはありません。

音楽

吉田 尚未

さん

ピアニスト・合唱指導・音楽療法士


尚未さんからのメッセージ

「子供の頃に触れる音楽は,豊かな心を育てるのにとても大切です。

幅広いジャンルの音楽を聴いたり,楽しく歌うこと,楽器に触れることで,リズム感や音感,合わせる楽しみを見つけていきます。個性を大事にしながら,子供たちと共に作るひと時です。」

演劇

岩澤 剣司

さん

役者・振付師・演出家


鹿児島を拠点に活動中。 中学時代に病気で一度下半身が動かなくなったことで再認識した〝身体で表現〟することの楽しさを伝えるため活動をしています。

ART

Joseph John Mamauag

さん

英会話講師


Kia Ora, Mabuhay and Hello! I'm John and I enjoy having art sessions with the kids at Kusunoki. We use art as a medium to help the children communicate in English and besides art we also enjoy playing games and sharing stories with each other.

トランポリン

中村 晋也

さん

トランポリン選手・ミュージシャン


トランポリン競技鹿児島県代表でありながら,バンド「all the sense」のギタリスト&ヴォーカリストも努める二刀流。

トランポリンは体幹を鍛え,子どもたちの運動能力を向上させるのにとても有効です。情緒の安定にも効果があります。


自然観察・有機農業

門田 信一

さん

rainbow

自然保護・小農・有機農家


山里の漆地区全体を博物館に見立てた​「NPO法人 うるし里山ミュージアム(」​理事長を努める。モニタリングサイト​1000の継続調査他,野草や野鳥の観察​会を行う。令和5年 多くの宝物と課題を​後世に伝えて空へ。

登山・自然観察

須田 淳

さん

お父さん講師


山と虫が大好き♪ということで,子どもたちを山歩きに連れて行ってくださいます。一緒に歩くと,道々にたくさんの小さな虫やかわいらしいキノコがひそんでいることを見つけられて楽しいのです。

カヤック・海の安全

安部 直人

さん

B&G錦江湾海洋クラブ代表

JRCA カヌー・SUPスクール経営


遠浅の干潟という抜群の地形を活かして,安全な場所でシーカヤックに乗せてくださいます。時には上級生にハードな川下りコースを提案することも。活動後は必ずごみ拾い。海を愛する男です。


生きる力

高橋 素晴

さん

手づくりの暮らし研究家

天然塩釜本・黒潮農場 当主


自然の恵み×文化力=豊かな暮らし

自然の恵みと人の暮らしを学びと生産でつないでいきます。

大きな企画の時に登場する頼もしい特別講師です。

重ね煮

野間めぐみ

さん

料理教室講師


「オーガニックショップ 恵み」を運営。高齢者施設の体質改善食を担い,さらにお野菜の力を引き出す重ね煮料理教室を主催。学園では,年に一度子どもたちに基本の重ね煮を伝授してくださいます。

みんなの癒やし

Alex

さん

イラストレータ・ティックトッカー


毎年,春にやってくるシャイなフランス人。コロナの空白の3年間で日本語を習得した。可愛いものが好き。日本の鉄道とデザインマンホールを巡る旅をしている。得意料理はアジフライ。

海外からのボランティアさん

WWOOFという制度を利用したウーファーさん(ボランティアの方)を

受け入れています。1ヶ月~3ヶ月滞在される方が多いです。

ずっと一緒にすごすので,子どもたちは言葉の壁より人柄でコミュニケーションを取り始めます。ほとんどがヨーロッパからで母語も様々です。

ほかに,SERVASトラベラーや自転車旅人が訪ねてくることもありますよ。

入学までのご案内

新入学のご相談は随時。お申込は前年4月より

転入は基本的に小学校3年生までとなります。中学部はご相談ください

受け入れに際して

譲れないことが2つあります

ひとつは 子ども自身が「ここで学びたい!」というはっきりした意思を持っていること

もうひとつは お家の方が楠学園の趣旨に賛同されていることです


また主体性を重んじる方針で活動しているため,十分なケアの必要な段階にいらっしゃるお子様には適した場所ではありません

相談窓口などをご紹介いたします


障碍や国籍を理由にお断りすることはありません。対応策を一緒に探っていきましょう

向いている子は?

好奇心旺盛な子・意思のはっきりしている子

自分で何でもやってみたい子・ギフテッド・

集中力のある子・天真爛漫な子・

帰国子女など思想や文化的背景の幅広い子・

自然志向のご家庭の子などなど

子どもはみんな可能性のかたまりなのです

入学までの流れ

1. ご見学

平日10時~12時の間の30分間程度

事前にご予約ください


2. 体験入学一週間(5日間)

日によって違う活動を体験しましょう


3. 面談と意思確認



※転入は空きがある時のみ可能です

授業料

入学金 42,000円

授業料 年額420,000円

(12分割で月35,000円)

※教材費・活動費・保険料を含みます

 修学旅行や海外研修など特別な活動のみ

 別途となります


※昼食は材料持ち寄りです

 基本的な調味料はご用意しています



準備するもの

制服や指定鞄はありません


・汚れても構わない服

・動きやすい靴

・鉛筆などの文房具


その他

・正装

・水着(ラッシュガード)

・キャンプ道具

などが活動に応じて必要となります


学園寮について

遠方から入学の場合,寮にお入りいただくこともできます。但し身の回りのことを自分でできることが前提です

詳しくはお問合せください


寮費 月45,000円(一泊1,500円)

普段の活動

の一部

冒険遊び場

「自分の責任で自由に遊ぶ」プレイパーク(冒険遊び場)。子どもたちはホスト役となり場を把握する練習をします。

偶数月の第一日曜日10-14時

出入り自由 お椀・お箸・おむすび・お椀に1杯分の薄く切ったお野菜持参

雨天中止 参加費無料(寄付箱設置)

出店

春は アースデーにワークショップ出展,

秋は 地元の「どんと祭」に出店し

手作りの工芸品やお菓子を売ります。

売上は一部還元されるので擬似オーナーとして頭をひねりますね。

オーガニック・フェスタはスタッフの一人として動きます。

自転車旅

毎年,希望する子2~3名と自転車の旅に行きます。日程もコースも子どもたちと相談して,短い年は一泊平坦コース。長い年は海を周り山を越える一週間コース。どこにテントを張ろうか,何を食べようかと考えるのもまた楽し。自分の足で旅が完結すると世界が広がります。

芸術鑑賞

正装してホールへ。オーケストラやバレ​エ,ミュージカルなどに子どもの頃から​ふれておくことで,人生を豊かにする感​性が育まれます。小さな場でのライブ演​奏もまたよいものです。

伝統芸能の和太鼓や狂言は体験する機会​までいただきました。

工芸体験

地元には素晴らしい技をお持ちの職人さんが大勢いらっしゃいます。鍛冶屋さんや油屋さんの見学,和紙作り,染め物体験など。たくさんの道具に囲まれた工房は五感を刺激します。

6月には自分の使うお茶碗を作りに薩摩焼の窯元へ出向き,ろくろを回します。

命を育む

柴犬のふちは学園を構成するひとり。赤ちゃんを産んで育て上げました。

妊娠から出産,授乳の様子を間近で見守り続け,子どもたちは命の尊さを感じたことでしょう。

過去にはハリネズミやトカラ山羊,アローカナがいました。

これまでの企画

の一部

無人島サバイバル

「サバイバルをしてみたい」と言ってしまったばかりに 無人島で一週間すごすことに…。魚を釣ったり水を汲んできたり。

二度と行きたくないと言うほど強烈な体験となった様子。「何もないところですごすと日常がどんなに便利か分かるね」との感想に実感がこもっています。

音楽劇

日野原重明さん脚本の音楽劇「葉っぱのフレディ~いのちの旅」に出演する幸運に恵まれました。鹿児島ゆかりのプロの音楽家さんたちとの共演です。歌も動きも一年以上練習を重ね,たくさんの大人の方と関わり,6歳から15歳までの子たちが大きな舞台に立ちました。

森の教室づくり

隣の森で杉の樹を伐り倒すところから始めました。乾燥させて運び出し,印を付けて刻みます。計算を間違えると大変なので慎重に。山場はやはり棟上げでした

足掛け3年で使えるところまで。未完成だけれど 少しずつ仕上げてゆけるのもDIYの良さですね。

映画制作

フランスより映画カメラマンが来園。子どもたちが役者となって映画を撮りました。普段は恥ずかしがり屋の子もプロの前では役になりきるのが不思議です。寒い中,屋外撮影も頑張りました。

身近な森や街道も本格機材とドローンで撮ると別物に見えますね。

ポーランド交流

創立十周年企画!ファームステイしながら現地オルタナティブスクールの子と交流する4週間。馬のお世話や菜園のお手入れ,一日4度の食事。博物館や街歩きも初体験。ホームステイはドキドキしたけれど すっかり仲良くなりました。

また行きたいね。

英語劇

コロナで海外と交流する機会が減ったので英語劇をすることにしました。歌と踊りはすぐに憶えたけれど台詞に苦戦。最後の2週間でめきめきと上達し,本番はほとんどミスなくやりきりました。

大道具や小道具を考えるのも楽しいね。

関わりを持ちたいあなたへ

の一部

ひとくち足長おじさん

「子どもは才能のかたまり♡

本が好きな子,虫の好きな子,絵の好きな子

性格だって様々だよね

成長するうちに なんとなくいろいろ出来るようになって

なんとなく「普通の人」になっていくものだけれど…

好奇心旺盛で 気になったらトコトン探究

分解好きで物を壊しまくる